地域/兵庫県神戸市・認定日/平成23年 9月30日・通巻番号/5-23-067
兵庫県産いちじく「おのこまち」の未利用品を活用した菓子類の開発・製造・販売
~ひょうご安心ブランド認定のいちじく「おのこまち」の
ブランド浸透と未利用いちじくを活用した新商品の製造販売を行う~
- 連携体
- 連携の経緯
- 連携に当たっての課題や工夫等
- 連携による効果
- 認定情報
- 連携の狙い
- 全体イメージ
- 商品開発のポイント
JA兵庫みらい(農業協同組合)
未利用の「おのこまち」いちじくを加工用に冷凍して出荷し、生産者の所得の向上を目指す。
昭栄堂製菓(株)/(食料品製造業)
兵庫県産いちじく「おのこまち」や兵庫県産米粉等を使用することによる商品差別化と付加価値増大を図る。
・(株)松原製飴所・(株)ユキオー(以上、食料品製造業)
・(有)エイティロジテック(専門サービス業)
いちじくのジャム類の製造、プリン、ゼリーの製造委託、パッケージ開発、包装加工デザインの開発。
・(公財)ひょうご産業活性化センター
・(独)中小企業基盤整備機構近畿支部
昭栄堂製菓株式会社は「神戸の菓子工房」の商標を持ち、安心・安全のお菓子作りに徹した事業展開を行ってきたが、 経営改善に向けて自社ブランドの確立を図るべく新商品開発を検討していた。またJA兵庫みらいでは農家の経営安定化を図るために、いちじくの未利用品の需要開拓として加工事業者を探していた。
収穫時期が限定されているいちじくを菓子類の素材とすることによって、年間を通じて「おのこまち」ブランド浸透を連携して図ることが可能になる。 完熟による表皮の破れ等により生果として出荷できないいちじくを、いちじく飴やミルクジャムなどに加工して菓子の素材として利用する。併せて兵庫県内産の米粉の利用なども行い、美味しさに加えて付加価値の高い菓子類の開発・製造・販売を行う。
5年間で2,390万円の売上高増加、5年後に13tの未利用いちじくの活用
未利用いちじくの活用による農家の所得向上と共に「おのこまち」ブランドの浸透を図り生果価格の向上も目指す。
5年間で6,796万円の売上高増加、付加価値向上による収益性の改善
「おのこまち」ブランドいちじくをお菓子の原材料に利用することによる付加価値の拡大を目指す。
そこで昭栄堂製菓は、JA兵庫みらい様より未利用となった「おのこまち」いちじくを全て買い取り製菓材料として活用することにしました。発生した未利用いちじくは、JA兵庫みらい様のいちじく部会の婦人部の人達によりピューレ状に加工をしていただき、冷凍で弊社に送っていただきます。その送っていただいた「おのこまち」のいちじくピューレを原材料として、クッキーやパイ、パウンドケーキなどの様々なお菓子を順次開発していきます。品質の高いブランドいちじく「おのこまち」を使用することにより、昭栄堂製菓は、付加価値の高い商品を作ることによる、ブランドイメージの向上と収益率のアップを目指します。 また、JA兵庫みらい様においては、未利用品の「おのこまち」いちじくの販売による農家さんの収益の向上と生果では、夏期に限定されている「おのこまち」の流通をお菓子に利用することにより、通年での販売が可能となり「おのこまち」ブランドイメージの更なる浸透が可能になります。
このように今回の連携事業により昭栄堂製菓とJA兵庫みらい様の双方がブランドイメージの浸透と向上、収益性の向上が見込まれる利点があります。
JA兵庫みらい様に天候の影響などにより規格外になった「おのこまち」いちじくをピューレ状に加工していただき、昭栄堂製菓でいちじくのお菓子を開発・販売していきます。
規格外の未利用「おのこまち」いちじく
ピューレ状に加熱加工
冷凍
出荷
「おのこまち」いちじくのお菓子の研究・開発
PRやサンプリング
新発売
【いちじく農園】
【生産者】
【開発・製造】
【新製品完成】
【お届け】
いちじくは、もともと食物繊維やミネラルが豊富で栄養価の高い果物ですが、とても繊細でデリケートな果物です。今回の農商工連携事業による商品開発では、「おのこまち」いちじくの持つ本来のおいしさを生かすことをポイントとしました。素材を生かすために時間をかけて丁寧に加熱加工することにより「おのこまち」本来のおいしさを生かしたピューレ状の製菓材料の加工とそれを冷凍保存することに成功しました。
それを梱包して冷凍輸送することにより「おのこまち」本来のおいしさを損なうことなく通年を通した「おのこまち」いちじくを使用したお菓子作りが可能となりました。